ペットの終活でよくある後悔と、
その対策

2026年8月24日、愛犬のさくらが16歳2か月で旅立ちました。2010年6月24日生まれ。私の誕生日まで病気と闘って、お祝いしてから、天国へ一人でお散歩に行きました。

さくらは、当事務所の永遠の看板犬です。

行政書士として「ペットのための終活」をお手伝いしている立場ですが、この記事は専門家としてではなく、一人の飼い主として書きます。私自身の後悔と、そこから見えた「準備しておけば減らせること」を残しておきたいと思いました。

後悔が少なかったこと

先に、これは良かったと思えていることを書きます。

毎日一緒に寝ました。闘病期間もありましたが、毎日、病気と一緒に戦いました。そばにいなかった時間は、ほとんどありません。

信頼できる病院を探し続けました。いくつもの病院に通い、最後は大阪と京都に信頼できる病院、伊丹に信頼できる獣医さんを見つけることができました。探すのをやめなかったことは、間違っていなかったと思っています。

だから後悔は、多くはありません。それでも、2つあります。

後悔① 処置だけをお願いするときの確認

毎日の点滴のために、通いやすさを優先して、いつもの病院とは別の一番近い動物病院にお願いした時期がありました。

3日目に、体重が1キロ以上増えていることに気づきました。すぐに信頼できる病院へ連れて行き、点滴を中断して、利尿作用のある注射などをしてもらいました。

1日目に気づいていたら。その日のうちに元の病院へ戻していたら。長くはないとわかってはいましたが、それでもこの3日間は後悔しています。

ここから学んだことを、飼い主として言語化するとこうなります。

処置だけを別の病院にお願いするときは、「毎回、体重と全身の状態をみてもらえますか」と最初に確認しておく。

日々の通院は体力の問題があります。近い場所を選ぶこと自体は間違いではありません。ただ、「処置だけ」で通うのか、「診てもらったうえでの処置」なのかを、こちらから確認しておくべきでした。

そしてもうひとつ。毎日、自分でも体重を記録しておくこと。数字は、感覚より早く異変を教えてくれます。

後悔② もっと早くから記録を残せばよかった

さくらが亡くなったあと、私を救ってくれたのは動画と写真でした。

10歳を超えたころから、「そろそろかもしれない」と思って、しょっちゅう撮るようになりました。何気ない寝顔も、ごはんを食べているところも、歩き方も。それが今、何よりの支えになっています。

でも、幼少期の記録がほとんどありません。

若いころは、まだ先が長いと思っていました。撮らなくても、いつでも撮れると思っていました。

これが、いちばん大きな後悔です。

もし今、若い子と暮らしている方がいらっしゃったら、どうか今日から撮ってください。特別な日でなくて構いません。誕生日でも、旅行先でもなくていいのです。

いなくなってから恋しくなるのは、なんでもない日のいつもの姿でした。いつもの場所で寝ている後ろ姿、名前を呼んだときの振り向き方、ごはんを待っているときの足踏み。当たり前すぎて撮らなかったものばかりが、今いちばん見たいものです。

声が入っているものは、特にそうです。もう一度聞きたいのは、その子の声です。

後悔を減らすためにできる準備

私の経験から、準備しておくと後悔が減ると思うことを整理します。

① 記録を残す

  • 写真・動画は、若いうちから
  • 声が入っている動画を意識して残す
  • 体重、食事量、投薬、通院の記録

体重や食事の記録は、思い出のためだけではありません。異変に早く気づくための道具でもあります。

② 病院の選択肢を、元気なうちに持っておく

具合が悪くなってから病院を探すのは、心身ともに消耗します。元気なうちに、いくつか行ってみてください。

  • かかりつけ
  • 夜間・救急に対応してくれるところ
  • 専門的な治療が必要になったときの選択肢
  • 日々の処置で通いやすいところ(このとき、どこまで診てもらえるかを確認)

私は最後、大阪・京都・伊丹と3か所に頼れる先がありました。探し始めるのが早ければ早いほど、選択肢は増えます。

③ ペットファイルにまとめておく

上の①②を1冊にまとめたものが、ペットファイルです。

  • 生年月日、犬種・猫種、性格、好きなもの・苦手なもの
  • ワクチン・既往歴・投薬内容
  • かかりつけ病院と、その他の病院の連絡先
  • 食事の内容と量、散歩の習慣
  • 保険の加入状況

これは「万一のとき、誰かに託すため」の書類です。ですが実際に作ってみると、日々の記録そのものが、飼い主自身を助けてくれます。

ペットファイルの書き方はこちらの記事で解説しています。

④ 自分にもしものことがあったときの備え

ここは行政書士としての話になります。

飼い主が入院したり、先に亡くなったりしたとき、その子はどうなるのか。元気なうちにしか決められないことがあります。

方法 内容
飼育委託契約 世話をお願いする方を、正式に決めておく
遺言書 財産の承継とあわせて、ペットのことを書く
負担付き死因贈与 世話をすることを条件に、財産を渡す
ペット信託 飼育費用を、目的を定めて管理してもらう

どれが合うかは、ご家族の状況や、託せる方がいるかどうかで変わります。

最後に

終活というと、「亡くなったあとの手続き」の話だと思われがちです。

でも私が身をもって感じたのは、準備しておくべきことの多くは、まだ元気なうちの「毎日」の中にあるということでした。

記録を残すこと。病院を探しておくこと。数字を見ておくこと。どれも、特別なことではありません。

それでも後悔はゼロにはなりません。私も、なくなりませんでした。それでも、減らすことはできます。

さくらと過ごした16年2か月に感謝を込めて、この記事を書きました。同じように大切な子と暮らしている方の、何かのお役に立てば幸いです。

※この記事は、私自身の経験に基づく個人的な記録です。治療や診療に関する判断は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。

Shoko行政書士事務所では、ペットのための終活のご相談をお受けしています。飼育委託契約、遺言書、死因贈与、ペット信託など、ご家族の状況に合わせてご提案します。兵庫県宝塚市を拠点とし、京都府京都市・大阪府大阪市を中心にオンライン・訪問にて対応させていただきます。初回相談は無料ですので、まずはお気軽にご連絡ください。

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