特定技能1号の申請では、外国人本人の書類、受入れ企業の書類、分野ごとの書類と、そろえる書類がたくさんあります。しかも、誰がどの書類を用意するのかが分かれているため、段取りを決めておかないと、申請の直前に書類が足りないことになりがちです。
この記事では、出入国在留管理庁の「『特定技能』に係る提出書類一覧表」(令和8年10月9日改定)をもとに、海外から呼ぶとき(在留資格認定証明書交付申請)と、日本にいる方が特定技能に切り替えるとき(在留資格変更許可申請)の主な書類を整理します。在留期間更新許可申請は、一覧表が別になっているため、この記事では扱いません。
書類は3つの表に分かれています
| 表 | 中身 |
|---|---|
| 第1表 | 申請人(外国人本人)に関する書類 |
| 第2表 | 受入れ企業(特定技能所属機関)に関する書類 |
| 第3表 | 分野に関する書類(1号は18分野ごとに分かれています) |
第2表は、企業の状況によって「第2表の1」「第2表の2(法人)」「第2表の3(個人事業主)」のどれか1つを使います。第3表は、受け入れる分野の表を使います。
第1表:申請人に関する書類
認定証明書交付申請・変更許可申請に共通する主な書類
条件によって提出を省略できるものがあります。
- 申請書(認定は別記第6号の3様式、変更は別記第30号様式)と写真(縦4cm×横3cm、申請前6か月以内に撮影)
- 提出書類一覧表(第1表・第2表・第3表)
- 特定技能外国人の報酬に関する説明書(参考様式第1-4号)。賃金規程に基づいて報酬を決めた場合は賃金規程の写し
- 特定技能雇用契約書の写し(参考様式第1-5号)
- 雇用条件書の写し(参考様式第1-6号)と賃金の支払の写し(同別紙)
- 1年単位の変形労働時間制をとっている場合は、年間カレンダーと協定書の写し
- 雇用の経緯に係る説明書(参考様式第1-16号)。職業紹介事業者が関わる場合は、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」の該当画面を印刷したもの
- 健康診断個人票(参考様式第1-3号)と受診者の申告書(同別紙)
- 1号特定技能外国人支援計画書(参考様式第1-17号)
- 支援を登録支援機関に全部委託する場合は、支援委託契約に関する説明書(参考様式第1-25号)
- 国籍によっては、二国間の取決めで定められた手続に係る書類
報酬に関する説明書・賃金規程・雇用の経緯に係る説明書・人材サービス総合サイトの印刷物は、同じ年度内にすでに特定技能外国人を受け入れている企業などでは、省略できます。
雇用契約書・雇用条件書・支援計画書などは、申請人の署名と、申請人が十分に理解できる言語での記載が必要です。健康診断個人票は、参考様式の検診項目をすべて網羅している必要があります。
認定証明書交付申請で、郵送で受け取る場合
- 返信用封筒(簡易書留の切手を貼ったもの)またはレターパックプラス
オンライン申請など、所定の手続により在留資格認定証明書を電子メールで受け取る場合は、返信用封筒は不要です。
変更許可申請で加わる書類(日本にいる方)
日本で暮らしてきた方なので、税金や保険料をきちんと納めているかを示す書類が加わります。
- 個人住民税:全ての納期が経過している直近1年度分の納税証明書と、同じ賦課年度の課税証明書。なお、その年度分を全額納付済み、または納税緩和措置が適用されている場合は、その年度の納税証明書を使う取扱いがあります
- 源泉徴収票:その課税証明書に対応する所得年の、給与所得の源泉徴収票の写し
- 国民健康保険(申請時点で被保険者の場合):マイナポータルから取得した医療保険の資格情報または資格確認書の写しと、直近1年度分の国民健康保険料(税)納付証明書。保険者番号・被保険者等記号・番号は黒塗りにします
- 国民年金(申請時点で被保険者の場合):被保険者記録照会回答票と被保険者記録照会(納付Ⅱ)、または申請月の前々月までの24か月分の国民年金保険料領収証書の写し。基礎年金番号は黒塗りにします
- 滞納がある場合は、公的義務履行に関する誓約書(参考様式第1-26号)
書類の省略条件は、一覧表の各項目で異なります。住民税・保険料関係などには、過去1年以内の申請で提出済みで内容に変更がない場合に省略できるものがあります。省略する場合は、過去の申請年月日と受付番号、または申請年月日と在留カード番号を一覧表に記載します。
第2表:受入れ企業に関する書類
法人の場合(第2表の2)
- 特定技能所属機関概要書(参考様式第1-11-1号)
- 登記事項証明書
- 業務執行に関与する役員の住民票の写し(マイナンバーの記載がなく、本籍地の記載があるもの)
- 業務執行に関与しない役員がいる場合は、役員に関する誓約書(参考様式第1-23号)
- 労働保険料等納付証明書(未納なし証明)
- 社会保険料納入状況回答票、または申請月の前々月までの24か月分の健康保険・厚生年金保険料の領収証書の写し
- 納税証明書(その3):源泉所得税及び復興特別所得税、法人税、消費税及び地方消費税
- 直近2年度分の法人住民税の納税証明書
支援計画の実施を登録支援機関に全部委託しない場合(自社で支援する場合や、一部のみ外部に委託する場合)は、該当する支援体制の要件を示す書類(受け入れた中長期在留者のリスト、支援責任者・支援担当者の履歴書など)も必要です。
個人事業主の場合(第2表の3)
個人事業主の場合は、本人の住民票・納税証明書などを用意します。保険関係の書類は、労働保険や健康保険・厚生年金保険の適用状況によって異なります。第2表の3の該当する区分を確認してください。
省略・簡略化できる場合
- 同じ年度内に、すでに特定技能外国人を受け入れている企業は、第2表の書類は提出不要です
- 過去3年間に指導勧告書の交付や改善命令処分を受けておらず、在留諸申請をオンラインで、各種届出を電子届出で行っている企業のうち、上場企業や、特定技能所属機関として3年間の継続した受入れ実績があり、過去3年間に債務超過となっていない法人など、所定の条件を満たす機関は「第2表の1」を使用できます。この場合、該当する区分の証明書類に加えて、書類省略に当たっての誓約書(参考様式第1-29号)が必要です
第3表:分野に関する書類
分野ごとに、必要な書類が違います。たとえば建設分野では、次の書類が必要です。
- 技能と日本語の要件を満たすことを示す書類(建設分野特定技能1号評価試験や技能検定3級の合格証明書、日本語能力試験N4以上の合格証明書など)
- 建設特定技能受入計画の認定証の写し(国土交通省の地方整備局での手続きが必要。申請人の氏名が記載されたもの)
- 建設分野における特定技能外国人の受入れに関する誓約書
建設分野では、技能実習2号を良好に修了した方は、修了した職種・作業が対象業務に対応していれば、技能試験が免除されます。日本語試験は、修了した職種・作業にかかわらず免除されます。良好に修了したことを示す合格証明書や評価調書などが必要です。
ほかの分野でも、分野ごとの誓約書などが求められます。受け入れる分野の表を、必ず確認してください。
誰がどの書類をそろえるか
| 誰が | 主な書類 |
|---|---|
| 申請人(外国人本人) | 写真、パスポート・在留カード、試験の合格証明書、健康診断、(変更の場合)住民税・保険料の証明書、契約書類への署名 |
| 受入れ企業 | 雇用契約書・雇用条件書、報酬の説明、会社の登記・住民票・納税・社会保険・労働保険の証明書、支援計画、分野ごとの書類(建設なら受入計画の認定など) |
| 登録支援機関(全部委託する場合) | 支援委託の内容。支援計画は受入れ企業が作成責任を負い、委託先と内容を調整して作ります |
| 申請取次行政書士 | 全体の書類リストの作成、書類の作成と確認、不足や矛盾のチェック、申請の取次ぎ、審査中の追加資料への対応 |
市区町村(住民票・住民税)、税務署(納税証明書)、法務局(登記事項証明書)、労働局(労働保険)、年金事務所(社会保険)と、取りに行く役所がばらばらなのも特定技能の申請の特徴です。どの書類をどこで、いつまでに取るかを、最初に一覧にしておくと進めやすくなります。
申請前に気をつけたいこと
- 書類の一覧表は改定が多いです。申請のたびに、出入国在留管理庁の最新の一覧表を確認します
- 雇用契約書・雇用条件書・支援計画書は、申請人が理解できる言語で、申請人の署名が必要です
- 役員の住民票は、マイナンバーなし・本籍地ありのものを取ります
- 法人の社会保険料は24か月分の納付状況を示します
- 建設分野の受入計画の認定のように、入管とは別の役所で先に手続きが必要な分野があります
当事務所の対応
当事務所は申請取次行政書士として、特定技能の在留資格認定証明書交付申請・在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請の書類の作成と取次ぎをお引き受けしています。受入れ企業ごとの書類リストの作成から、登録支援機関との役割分担の整理まで、ご相談ください。
まとめ
- 書類は第1表(申請人)・第2表(受入れ企業)・第3表(分野)の3つに分かれる
- 変更許可申請では、申請人の住民税・保険料の納付を示す書類が加わる。年度や期間のそろえ方に注意
- 同じ年度内にすでに受け入れている企業は、第2表が不要。所定の条件を満たす企業は第2表の1で簡略化
- 分野ごとの書類は分野の表で確認。建設は受入計画の認定が先に必要
- 申請人・受入れ企業・登録支援機関・行政書士で、誰が何をそろえるかを最初に決めておく
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出典
出入国在留管理庁「『特定技能』に係る提出書類一覧表」(令和8年10月9日改定。在留資格認定証明書交付申請用・在留資格変更許可申請用、第1表・第2表の1・第2表の2・第2表の3・第3表の5(建設分野))
出入国在留管理庁「在留資格認定証明書の電子化について」
※本記事は、特定技能1号の申請の主な書類を2026年10月時点の一覧表をもとに整理したものです。個別の事情による追加書類や省略条件は、申請のたびに最新の一覧表で確認します。
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