第一種動物取扱業の登録の流れと必要書類
動物のお仕事を始める前に

動物の販売・預かり・訓練・展示などを、営利を目的として業として行う場合は、営業を始める前に、第一種動物取扱業の登録を受ける必要があります(動物愛護管理法第10条第1項)。トリミングサロン、ペットホテル、ペットシッター、しつけ教室、猫カフェ、老犬ホームなどが当てはまります。

登録を受けずに営業すると、100万円以下の罰金の対象になります(同法第46条第1号)。

この記事では、登録の流れと、申請に必要な書類を整理します。兵庫県(神戸市・姫路市・尼崎市・明石市・西宮市を除く)の案内もあわせてご紹介します。

どんなお仕事が対象か

登録の種別は、次の7つです(法第10条第1項、施行令第1条)。

種別 主な例
販売ペットショップ、ブリーダー
保管ペットホテル、トリミングサロン(動物を預かる場合)、ペットシッター
貸出しペットレンタル、撮影用の動物の派遣
訓練しつけ教室、出張訓練
展示猫カフェなど動物とふれあえる施設、動物園
競りあっせん動物のオークション
譲受飼養老犬ホーム・老猫ホームなど(有償で動物を譲り受けて飼養する)

登録は事業所ごと・種別ごとです。たとえば、同じ事業所でペットショップとペットホテルを営む場合は、「販売」と「保管」の2つの登録が必要です。一方、ペットホテルと、動物を預かるトリミングサロンは、通常どちらも「保管」に当たります。

ペットシッターや出張のしつけ教室のように、自分の施設を持たないお仕事も対象です。

登録の流れ

  1. 場所の確認と、窓口への事前相談
    物件を契約する前に、建築基準法・都市計画法などの面から、その場所で営業できるかを市町の担当部署に確認します。兵庫県も、地域によっては都市計画法などの定めで営業できない場合があると案内しています。あわせて、種別、施設の図面、動物取扱責任者の要件を登録の窓口に相談します
  2. 申請
  3. 書類・施設などの審査
    飼養施設がある場合の現地確認の有無や時期は、申請先に確認してください
  4. 登録・登録証の交付(施行規則第2条第5項)
  5. 標識の掲示(法第18条)
    事業所ごとに、公衆の見やすい場所に掲げます
  6. 営業開始

登録までの日数は窓口によって違います。開業日から逆算して、物件を契約する前の段階で相談を始めるのがおすすめです。

申請に必要な書類

申請は、様式第一の申請書で行います(施行規則第2条第1項)。法令で決まっている添付書類は次のとおりです(同条第2項)。

  • 法人の場合:登記事項証明書
  • 申請者(法人の場合は法人と役員)および事業所の業務を統括する使用人が、所定の欠格事由に当たらないことを示す書類
  • 動物取扱責任者が、欠格事由に当たらないことを示す書類
  • 飼養施設の平面図と付近の見取図(飼養施設を設ける場合)。ケージ、照明、給水・排水、洗浄・消毒の設備、汚物などの集積設備、動物の死体の一時保管場所、餌の保管設備、清掃設備、空調設備などの配置を書き込みます

種別によっては、次の書類も必要です。

  • 販売・貸出し:事業の実施の方法を明らかにした書類(様式第一別記)
  • 犬猫の販売:犬猫等健康安全計画

このほか、都道府県知事が必要と認める書類の提出を求められることがあります(同条第3項)。

兵庫県の場合

兵庫県動物愛護センターは、次の書類を案内しています。

  • 第一種動物取扱業登録申請書(様式第1)……2部
  • 欠格事由に当たらないことを示す書類(参考様式第1)
  • 第一種動物取扱業の実施の方法(様式第1別記)……2部、販売業・貸出業のみ
  • 飼養施設の平面図
  • ケージ等の規模を示す平面図・立面図(犬・猫の飼養または保管を行う場合)
  • 飼養施設付近の見取り図
  • 法人の場合:役員の氏名及び住所、登記事項証明書
  • 土地・建物を使う権原を示す書類:賃貸などの物件は使用承諾証明書、自己所有の物件は自認書
  • 犬猫等健康安全計画(様式第1別記2)……2部、犬猫の販売業のみ
  • 動物取扱責任者の実務経験・飼養経験の証明書(実務経験証明書、飼養従事経験証明書)

様式は兵庫県動物愛護センターのホームページから取得できます。手数料は事業所ごと・種別ごとに15,000円で、兵庫県収入証紙で納めます。

登録の基準

登録を受けるには、次のような基準を満たす必要があります(施行規則第3条)。

  • 事業所と飼養施設の土地・建物を、事業に使う権原があること
  • 事業所ごとに、常勤・専属の動物取扱責任者が1名以上いること
  • 重要事項の説明や動物の取扱いをする職員についても、配置・経験などの要件があること。特に、事業所以外の場所で動物を扱う職員の要件を確認してください(同条第1項第5号・第6号)
  • 必要な飼養施設があること(または、営業開始までに設置する見込みがあること)
  • 犬・猫を扱う場合は、職員1人あたりの頭数の基準に合う人数を確保する見込みがあること

賃貸物件で開業する場合は、動物を扱う事業に使える契約内容になっているかを、物件を契約する前に確認してください。

動物取扱責任者の要件

獣医師・愛玩動物看護師の免許を持つ方のほかは、所定の実務経験(半年以上・常勤)または実務経験と同等と認められる飼養経験(1年以上)に、営もうとする種別に関する知識・技術についての学校等の卒業、または所定の試験による証明を組み合わせる必要があります(施行規則第9条)。あわせて、ほかの職員に研修の内容を指導する能力も求められます。

どの種別での実務経験が認められるかは、施行規則の別表で決まっています。なお、ご家庭で1年以上飼っていれば必ず認められる、という意味ではありません。個別の経験が当たるかは、窓口で確認してください。

登録したあとに続くこと

  • 5年ごとの更新(法第13条第1項)。更新しないと登録が失効し、営業できなくなります
  • 動物取扱責任者の研修の受講(法第22条第3項)
  • 内容が変わったときの変更の届出(法第14条)。事前に出すものと、30日以内に出すものがあります
  • 販売・貸出し・展示・譲受飼養では、動物に関する帳簿の備え付け・保存と、年1回の定期報告が必要です(法第21条の5)。兵庫県では、毎年度の分を翌年度の5月30日までに報告します
  • 保管・訓練など、ほかの種別にも、種別に応じた記録の作成・保存の義務があります

兵庫県の窓口

兵庫県では、神戸市・姫路市・尼崎市・明石市・西宮市を除く県内の事業所は、兵庫県動物愛護センター(本所・三木支所・龍野支所・但馬支所・淡路支所)が受付です。宝塚市・伊丹市・川西市・芦屋市などは、尼崎市にある兵庫県動物愛護センターの本所が窓口になります。

神戸市・姫路市・尼崎市・明石市・西宮市の事業所は、それぞれの市の窓口です。

行政書士がお手伝いできること

種別の切り分け、施設の図面の確認、動物取扱責任者の要件の確認、申請書類の作成、窓口との事前相談をお手伝いします。

まとめ

  • 動物の販売・預かり・訓練・展示などを営利目的で業として行う場合は、営業を始める前に登録が必要。無登録は100万円以下の罰金
  • 種別は7つ。登録は事業所ごと・種別ごと。ペットホテルと預かるトリミングはどちらも「保管」。施設のないペットシッターも対象
  • 物件を契約する前に、その場所で営業できるか(建築基準法・都市計画法など)と、登録の要件を確認
  • 書類は申請書(様式第一)、欠格事由に当たらないことを示す書類、施設の平面図・見取図など。種別により実施の方法や犬猫等健康安全計画も
  • 兵庫県では、犬猫を扱うならケージの平面図・立面図、権原は使用承諾証明書か自認書
  • 登録後も、5年ごとの更新・研修・変更の届出・帳簿や記録が続く
  • 宝塚市などは兵庫県動物愛護センター。手数料は事業所ごと・種別ごとに15,000円

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出典

e-Gov法令検索「動物の愛護及び管理に関する法律」(第10条、第13条、第14条、第18条、第21条の5、第22条、第46条)
e-Gov法令検索「動物の愛護及び管理に関する法律施行令」(第1条)
e-Gov法令検索「動物の愛護及び管理に関する法律施行規則」(第2条、第3条、第9条、別表)
兵庫県動物愛護センター「動物取扱業」
兵庫県「第一種動物取扱業を営まれる方へ」

※本記事は2026年10月時点の情報に基づいています。申請書類・様式・手数料・審査の取扱いは自治体によって異なります。実際のお手続きにあたっては、所管の窓口にご確認ください。

Shoko行政書士事務所では、トリミングサロン・ペットホテル・ペットシッター・老犬ホームなど、第一種動物取扱業の登録・業種追加・更新・変更届出のご相談をお受けしています。兵庫県宝塚市を拠点とし、京都府京都市・大阪府大阪市を中心に、オンライン・訪問にて対応させていただきます。業務の内容と料金は動物取扱業の登録のページをご覧ください。

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