日本語教育機関に入学する留学生の
日本語能力確認が厳格化されました

日本語教育機関に入学する留学生について、出入国在留管理庁が日本語能力の確認方法を見直しました。令和8年(2026年)7月1日以降の在留資格変更・在留期間更新の申請から、すでに新しい取扱いが始まっています。

この記事では、日本語学校の留学生課ご担当者向けに、何がどう変わったのかを整理します。なお、確認書の提出が必要になるのは限られた学生のみです。その点も後半で説明します。

法改正ではなく「運用の見直し」です

まず前提として、これは入管法の改正ではありません。出入国在留管理庁による運用の見直しです。

「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」の施策番号31・33に基づくもので、令和8年4月10日付けで日本語教育機関に周知されました。

法律が変わったわけではないため官報などには載りませんが、実際の審査の取扱いが変わります。

見直しは2本立てです

内容 運用開始
資格外活動(アルバイト)の実態把握の強化 令和8年4月
日本語能力の確認の厳格化 令和8年7月以降

この記事では、②の日本語能力の確認について詳しく見ていきます。

求められる水準は「CEFR A1相当以上」

日本語教育機関に入学する留学生には、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のA1相当以上の日本語能力が必要とされています。この水準自体は従来から変わりません。

変わったのは、それをどう証明するかです。

立証方法が変わりました

これまで

  • 150時間以上の日本語学習歴があれば、それによって立証できました

これから

次のいずれかが基本になります。

  • 日本語試験の証明書(入管庁ホームページ掲載のA1相当の試験)
  • 日本語教育機関による面接(オンラインでの実施も可)

学習時間の積み上げではなく、実際の能力を確認する方向へ変わったとご理解いただくとよいかと思います。

面接で確認する場合の考え方

面接で確認する場合、入管庁ホームページに掲載されているA1相当の試験に合格できるレベルであることが必要とされています。

Q&Aでは、確認方法の例として次のような方法が示されています。

「当該試験と同等レベルの問題を10問出題し、合格最低点以上であるかどうかで確認する」

これはあくまで一例です。別の方法を採ることも認められていますが、その場合は同水準以上の確認であることを説明できる必要があるとされています。

面接の実施方法を各校で決める際は、「なぜこの方法でA1相当以上と判断できるのか」を説明できる形にしておくことが実務上のポイントになります。

各種確認書への記載

確認した内容は、「各種確認書」に具体的に記載する必要があります。

記載すべきなのは、どのようにしてA1相当以上と判断したのかという中身です。「面接により確認した」だけでは足りません。

なお、面接記録を添付する形でも差し支えないとされています。面接時の記録用紙をあらかじめ整えておくと、そのまま添付資料として使えます。

作成するのは受け入れる教育機関です

各種確認書の作成主体は、その学生を受け入れる教育機関でなければならないとされています。

送り出し機関や取次業者が作成したものではなく、受入校ご自身が作成する必要がある点にご注意ください。

いつからの申請が対象になるか

申請の種類 対象となる申請
在留資格変更許可申請
在留期間更新許可申請
令和8年7月1日以降の申請から
在留資格認定証明書交付申請 令和8年10月以降に入学予定の学生に係る申請から

変更・更新については、すでに運用が始まっています

認定証明書交付申請については、10月入学予定の学生に係る申請から対象となります。ちょうど準備が進む時期にあたりますので、ご確認いただくとよいかと思います。

確認書が必要なのは転入学した学生です

ここが最も誤解されやすい点です。

前回の在留諸申請から在籍する教育機関に変更がない場合、確認書の提出は不要とされています。

  • 在籍校が変わっていない学生……確認書は不要
  • 他校から転入学した学生……確認書が必要

在籍中の学生全員について確認書を作成しなければならない、という取扱いではありません。

実際に対象となるのは、他校から転入学してきた学生です。校内でご説明される際は、この点を明確にしておかれると混乱が少ないかと思います。

実務で整えておきたいこと

  • 転入学した学生を把握できる形にしておく(対象がここに限られるため)
  • 面接の実施方法を決めておく(試験問題の準備、担当者、オンラインか対面か)
  • 面接記録の様式を用意しておく(そのまま添付できる形にしておくと効率的です)
  • A1相当の試験の証明書がある学生は、その写しで足りるため、入学時に確認しておく

まとめ

今回の見直しは法改正ではなく運用の変更ですが、立証方法が「学習歴」から「能力の確認」へ移ったという点で、実務への影響があります。

一方で、確認書が必要になるのは転入学した学生に限られます。対象を正しく把握したうえで、面接の方法と記録の様式を整えておけば、対応は可能な範囲かと思います。

ご不明な点がありましたら、出典の一次資料をご確認いただくか、お気軽にご相談ください。

出典

出入国在留管理庁「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについて」
https://www.moj.go.jp/isa/10_00258.html
(同ページ掲載の概要資料およびQ&A【令和8年5月19日現在】)

※本記事は2026年8月時点の情報に基づいています。運用は変更される場合がありますので、実際のお手続きにあたっては出入国在留管理庁の最新の情報をご確認ください。

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